配列とは、プログラミングでデータを分けて入れることができる引き出しのようなものです。
この「配列」という言葉は、プログラミング学習をしているとよく耳にする言葉ですよね。
なぜならプログラミングでは、配列をうまく使っていくことでスムーズな処理やコーディングが可能になるからです。
ただ、「配列はプログラミングで大事ですよ」と言われても「具体的になんで?」や「どうやって作るの?」のような疑問がでてきますよね。
そこで今回はプログラミングにおいて大切な配列とはなんなのか?配列のコーディングはどうすればいいのか?について解説していこうと思います。
目次
配列とは

配列とは、データを分けて入れることができる引き出しのようなもの。
プログラミングではこの「配列」を使うことで、スムーズなコーディングや処理が可能になるんです。
では、配列を詳しく解説する前に少しだけ「変数」という存在について触れていきます。
変数は、プログラミングでデータを処理していくのに必要な、データを入れることができる箱のことです。

変数という箱があることで、コーディングの際にデータを簡単に指定することができ、スムーズなコーディングを行うことができます。
配列というのは、その変数を複数くっつけた存在です。

複数の変数を1つにくっつけることで、まとまったデータを一度に指定することが可能になります。
例えば「クラスの点数の平均」を求めたい時。
クラスの点数の平均を求めるには一人だけの点数では足りません。
クラス全員分の点数が必要になってきます。
要するに、複数のデータが必要になるということです。
こういった複数のデータを処理するときにもし変数を使っていると、一つ一つのデータに箱を作らないといけないで大変ですし、データを指定するときも箱の数だけいちいち指定しないといけないので面倒。
手間もデータ容量も多くなってしまいます。
ただ、配列を使えば一つ一つのデータに箱を作らないでいいですし、複数のデータを指定するときも複数の「変数」ではなく一つの「配列」を指定すればいいのでとても楽なんです。
配列の添字と要素とは

配列には、添字(そえじ)と要素という重要なパーツが存在します。
プログラミング学習を進めていくのであれば、添字と要素はとても大切なキーワードなのでここで紹介していきます。
添字
添字とは、配列の箱につけられた番号の事です。
配列には、箱が複数存在しているとさっき紹介しましたが、実はそれらの箱にはそれぞれ番号がふられています。
配列の中にある箱に番号をつけることで「Aの配列の中の3を指定する」といった箱単体を指定することができるんです。
また、添え字は0から始まります。
間違えて1から添字を始めないように注意しましょう。
要素
要素は、配列にある箱一つ一つのことを指します。
さっき紹介したように配列にある複数の箱は変数と同じ働きです。
ただ、紛らわしいことに配列の箱は変数と呼ばず、要素というので間違えないようにしましょう。
配列の注意点

配列の注意点には
- 型は1種類しか使えない
- 同じ意味の値だけを入れる
- 配列の箱の数は変えられない
のようなものがあります。
配列は便利ですが、便利に使うためには当然、注意しなくてはいけないものもあるんです。
ここではそういった、配列の注意点について解説していきます。
型は1種類しか使えない
配列では、同じ型しか使えないことに注意しましょう。
型とは、数字や文字といったデータの種類のことを指していて、数値型(数字),文字列型(文字),日付型(日付)のような種類があります。
コンピューター側が正しい処理をしてくれるように、コーディング時には型の種類を指定し、「今使っているデータはこんな種類だよ」とコンピューターに伝える役割があるんです。
同じ型しか使えないというのは、「数字と文字」といった別の種類の型を同時に使うことができないということ。
配列を使うときは、数字を使うなら数字だけ、文字を使うときは文字だけを同じ配列に入れるようにしましょう。
同じ意味の値だけを入れる
配列には同じ意味を持つ値だけを入れるようにしましょう。
例えば「A君の身長」を0番に、「C君の国語の点数」を1番に、「B君の足のサイズ」を2番に・・・、のように配列に入れていくと「この配列には何がまとめてあるの?」と、訳が分かりませんよね。
違う意味の値でも配列を作ることはできますが、見やすさや扱いやすさを高めるために、配列では同じ値だけを入れるようにしてください。
配列の箱の数は変えられない
配列の箱の数は、一度決めてしまうと後から変更することはできません。
増やすのはもちろん減らすこともできないんです。
なので、配列をつくるときは、しっかりと必要な箱の数を考えて作るようにしましょう。
配列の書き方

配列の書き方には2種類あります。
まず一つ目は、要素を1つ1つ作って値を入れていく書き方。
型名 配列変数名 [要素数]; 配列変数名 [添字] =値; 配列変数名 [添字] =値; 配列変数名 [添字] =値;
二つ目はもっとシンプルにした書き方。
型名 配列変数名 [要素数] = {値A,値B,値C~};
ただ、こんな風に文字で書き方を紹介されても正直分かりにくいですよね。
それでは実際にコードを書いて解説していきましょう。
まずは最初に紹介した、要素を1つ1つ作って値を入れていくやり方。
int class [3]; class [0] = 83; class [1] = 91; class [2] = 67;
ちなみに「int」とは、数字の型を表す表現です。
今回の場合は値を数字にしたので、型名に数字の型を表す「int」を入れます。
型名を最初に入力したら、次に配列の名前となる「配列変数名」を入力。
ここではclassと入力しましたが、分かりやすい名前なら何でも大丈夫です。
型名と名前が書けたら、要素数を指定してください。
要素数とは、配列に入っている箱の数の事で、箱を作る前に「今から○個の箱を作るよ」とコンピューターに教える必要があります。
後は、名前と箱の番号である「添字」を指定して箱を作り、値をそれぞれ入れていきましょう。
また、添字は0から始まるという点にも注意してください。
次にシンプルな方の書き方。
int class [3] = {83,91,67}
構成はさっき紹介した、一つ一つ箱を作っていくやり方と似ていて、はじめに型名を入れます。
数字の値を入れるので「int」を入力。
次に配列の名前となる配列変数名を書き込みます。
そして箱の数を表す要素数を入力。
要素数が入力出来たら値を入力していくのですが、ここからさっき紹介したものとは違ってきます。
さっき紹介した書き方は、一つ一つ丁寧に箱を作って指定して値を入れていきました。
ただ、このシンプルな配列の書き方はそんな面倒なことはしなくていいんです。
{}の中に値を入れていくだけで箱の中に値を入れることができます。
さっき紹介した、一つ一つ箱を作っていくやり方と比べると本当にシンプルですよね。
配列を使うためには配列の書き方はとても重要なので、しっかり覚えるようにしましょう。
まとめ
ということで今回は、配列について解説してきました。
配列はデータを収納できる棚のようなもので、データをそれぞれ違う箱に入れることができます。
そうすることで、データをまとめて指定できたり処理をしたりすることができるので、作業効率やコンピューターへの負荷も少なくなるんです。
ただ、配列を使うためには、「型は1種類しか使えない」「同じ意味の値だけを入れる」「配列の箱の数は変えられない」などの注意点もありましたよね。
配列の箱の番号を表す添字についても、「0から始まる」といった注意点があったので、配列を使うときには気を付けるようにしましょう。
この記事が少しでも読んでくださった方の力になれたのであればとてもうれしいです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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